今後の研究と共同・委託研究、コンサルティング、セミナー、講演

今後の研究

 今後も前述した研究領域(サービスシステム研究、システムデザイン研究)の研究を進めていきます。その中でも感性デザイン研究とサービス・オペレーション・システム研究とに力を入れていく予定です。

◇感性デザイン研究
 本研究では、一般的に通用する方法論と、個別のサービスシステム、経営システムにおいて成り立つ理論を追究していく予定です。
 2020年4月以来「インターナル・サービスにおける感性デザイン」に関して検討を続け、現在は「従業員幸福度向上のインターナル・サービス設計」研究を進めています。 インターナル・サービスとは、企業内の従業員・組織へのサービス(業務・制度の提供)です。インターナル・サービスによって従業員幸福度が向上すれば、企業業績が向上することがわかっています。 昨今では、働き方改革という言葉が話題になるように、企業内で従業員が置かれる環境・処遇そして業務をどのように設計すべきかが重要になっています。例えば事務用ロボットを導入し生産性を向上させるシステムを設計する場合、 同時に、従業員のハピネスも向上するような感性デザインを行う必要があります。こういったデザインに関する理論と、どのように行えばよいのかという方法論を研究する必要があります。
 これらの研究は、感性工学、心理学、経営学などの先行研究とシステム設計理論をベースに展開しています。

 
◇サービス・オペレーション・システム研究
 経営活動・社会活動のうちのモノの製造・栽培・収穫・猟などの直接的活動(有形の価値の創出)以外は、サービス(無形の価値の創出)と言えます。すなわち「サービス・オペレーション・システム」は、経営・社会活動のうちの モノの製造・栽培・収穫・猟などの直接的システム以外の全てのシステムを指します。そして主に企業経営を対象に、無形の価値を最大化するオペレーション・システムに関する研究を進めています。


共同・委託研究、コンサルティング、セミナー、講演
 
 本研究室では、以下のような共同・委託研究、コンサルティング、セミナー、講演を募集しております。

◇受託内容
・既存サービスの改善(現状システムの分析→問題の発見→改善策の設計→実施→評価)
・新サービスの設計
・モノ・製品 製造業のサービス化(製造→売切りビジネスからサービスビジネスへ)
・仕入れ販売業のサービス化 (仕入れ→売切りビジネスからサービスビジネスへ)
・既存マーケティング・システムの改善(現状システムの分析→問題の発見→改善策の設計→実施→評価)
・新マーケティング・システムの設計
・リスク対策システムの設計(経営継続のための災害対策システム設計)
・従業員満足度向上のためのインターナル・サービスの設計(現状分析→サービス設計→実施→評価)
・システム設計法セミナー(社内教育:システム創造思考法)
・イノベーション発想能力向上セミナー(社内教育:イノベーション創出思考法)
・サービスシステム設計・8つの原則セミナー(社員教育)
・上記に関連する講演及び応用セミナー

◇説明と過去の実績

【共同・委託研究、コンサルティング】
 本研究室主催 三原康司は、長年の製造業における製品-サービス・オペレーションとマーケティングの実務経験とシステム設計研究から、システム設計理論をベースにした、サービスシステム設計法:SSID法(Service System Individualization Design Method)を開発しています。これは、誰でもが実務で利用できるように体系化した、顧客価値を向上する、実践的なサービスシステムの設計法です。
 SSID法は、創造的にシステムを設計する技法であるワークデザインをベースにした理論的研究とサービス事例研究、そして実際のサービス設計への利用と利用実験によって開発されました。この方法は、人に価値を提供するあらゆる仕組み・システムの設計に汎用的に利用することができる、利用範囲の広い企画・設計法です。そして、理系・文系を問わず多くの人に理解・利用可能であることをコンセプトに開発されています。
<SSID法によるサービスシステム設計事例>
 ■物流マーケティング・サービス
 ■海外送金サービスシステム
 ■輸入販売システムインテグレーションサービス
 ■輸送価格問い合わせサービスシステム
 ■その他、接客業、製造業における各種サービス業務、など
 
【セミナー、講演】
 本研究室の研究グループでは、2014年から2016年まで、文部科学省グローバルアントレプレナー育成促進事業(EDGEプログラム) WASEDA-EDGE 人材育成プログラムにおいて、「イノベーション創出思考法」のコースを持ち、150名以上の方々に学んでいただきました。「イノベーション創出思考法」は、ワークデザインを起源としたシステム設計法である「システム創造思考法」を、イノベーションとなるような新発想が生まれるように改良した思考法です。2017年から2019年にかけては、一般企業向けのコースを用意し、実践的セミナーを行ってきています。同時に2017年からは、早稲田大学の全学向け科目(学部生~社会人大学院生対象)にも採用していただき、毎年60名ほどの方に履修していただいています。
 サービスシステム関連では、サービスシステム設計法:SSID法(Service System Individualization Design Method)をやさしく、わかり易く修得できるようにし、「千客万来の仕組みづくり―サービスシステムの8つの原則」として、サービスシステムを設計する上での原則と設計のすすめかたのセミナーを行っています。
 これらのセミナーは、定期的な開催ではなく各企業様の状況・要望に合わせてカスタマイズし、随時開催いたしますので、お問合せください。

 講演は、一般の方々向けにアイデア発想法・目的展開法をやさしく説明した著書である「アイデアのつくり方-思考展開ワークショップ-」の講演、一般のサービス業の方々向けにSSID法をやさしく説明する「千客万来の仕組みづくり―サービスシステムの8つの原則」の講演を行っています。これらの講演以外でも、システムデザイン、サービスシステム、プロダクト-サービスシステムなどに関する講演はお引き受けいたします。